朝の月
朝、早く起きると空を見る。
「今日は、どんな空のあんばいだろうか?」
いつになく、やさしい空の明かりの中に、ひと晩、輝き続けた満月が太陽に「交代だよ!」って言っているかのように、少しずつ光の中に溶けていく。
気ぜわしく動いていた若いとき、空をみるよりショーウインドーのファッションや、赤く灯る信号機に気を取られ、空などをじっと見渡す余裕など、無かった。
昔、ある老人がおっしゃっていた。
「落葉もすぎる頃、それでも枝に必死でつかまっている枯れ葉も、愛おしくなる人生の季節がくるのよ」と。
「ああ、そうか!」、今になって共感できる言葉だ。
また、新たな明日がくるように、人生の風景も、様々に用意されているようだ。
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